私事ですが、数年前にとあるプログラミングスクールに通った時に、講師に言われて驚いたことがあります。
「タイピング速いですね!」
たしかにプログラマの方の中には特にタイピングが速くなくても優秀な方が沢山いらっしゃいますし、むしろ物書きのほうが速くて当たり前かもしれませんが、「プロである以上タイピングが速くて当たり前」と思っていた私は驚きました。
今回は今更聞けない感もある「タイピング」の重要性とメリット、その習得方法も合わせてご紹介します。
タイピングのスピードが上がると大げさに言えば世界が変わります。是非最後までご覧ください。
パソコンの使い方を制するものが仕事を制する

結論から申し上げますが、タイピング速度は圧倒的に重要です。
パソコンは現代のビジネスパーソンにとって不可欠な存在です。事務職であれば1日8時間以上向き合う場合も多いでしょう。
ところが、会社員時代の同僚や個人事業主になった現在お見かけする会社員の方々を見ると、驚くほどパソコンの操作スピードが遅く、もったいないなぁと感じます。
長時間向き合うパソコンですから、これの使い方をマスターしてしまえば仕事全体の効率を上げることができます。不要な残業を削ることもできるでしょう。
パソコンの使い方と言ってもいろいろな場面がありますが、今回ご紹介するタッチタイピング(キーボードを見ないでタイピングすること)も「パソコンの使い方を制する」上で、避けては通れない重要な要素になります。
見直されるタッチタイピングの重要性
個人的な印象ですが、一昔前のほうが「タッチタイピング(またはブラインドタッチ)」は良く話題に上がっていたように思います。
パソコンが普及し、オフィスには一人一台パソコンが有るのが当たり前になった当時くらいでしょうか。
パソコンやキーボードそのものが目新しかったという事もあり、多くのタイピング練習ソフトがありましたし、ゲームセンターにはタイピング速度を競いつつ敵を倒していくゲームすらありました。
ところがスマートフォンの普及からどうやら潮目が変わったようです。
パソコンを持たずスマホだけで文字入力する若者も多く、キーボードでタイピングするよりスマホのフリック入力のほうが速い事も多いそうです。
同世代の会社員の方からは「最近の新人は全くパソコンを使えなくて驚く。」という声も聞きますし、ホリエモン氏のように「仕事はスマホで全部できる」と豪語されるインフルエンサーも出現。あまり若者の興味が向かっていないのが「タイピング」なのかもしれません。
しかしながら、当然一般的な日本企業に就職するとスマホだけで仕事をするわけには行きませんし、毎日メインで使うのはパソコンになります。
そうなればタイピングスピードは仕事全体のスピード=生産性を左右します。
マスコミなら「若者のタイピング離れ」と命名しそうなこの状況から、再度「タイピングの重要性」に注目が集まっていると言えそうです。
タッチタイピングのメリット

さて、具体的にタッチタイピングのメリットをご紹介します。
「メリットって、そりゃ作業が速くなるんでしょ?」
と思われるかもしれませんが、作業のスピードアップはタッチタイピングのメリットの一つに過ぎません。
その他の大きなメリットとして、
- 思考速度の向上
- 眼精疲労/肩こりの軽減
が挙げられます。意外に思われるかもしれませんので、一つずつ説明していきます。
思考速度の向上
これは速く打てるようにならないと実感できない部分ですが、ビジネスパーソンがタイピングするときの多くは「考えながら」打っています。
ところがタイピングスピードが遅いと、「自分が文章を打ち終わるのを待つ」必要があり、この間思考が強制停止させられます。
「タイピングが速い」とは、「思考を邪魔しないスピードで打てる」とも言い換えられます。
今までタイピング速度に邪魔されていた思考速度自体が上がるので、単純に作業スピードが上がるだけとは比較にならない生産性の向上が期待できます。
眼精疲労/肩こりの軽減
パソコン仕事って目が疲れるし、肩がこりますよね。でもこの原因をご存知でしょうか。
もちろん座りっぱなしというのも大きな要因ですが、実は「タイピングが下手」も原因になっています。
人間の目は「明るさが違うところを交互に見る」時にひどく疲れます。パソコンの画面は自ら発光していますので明るいですし、手元のキーボードは当然画面よりかなり暗いです。
タッチタイピングができないということは、自動的に画面と手元を交互に見ることになりますので、自然と眼精疲労を加速させます。
この眼精疲労自体が肩こりを悪化させる原因になりますし、当然画面を見たりキーボードを見たりすることでも肩こりを招きます。
さらに、タッチタイピングを習得する過程で「正しいタイピングフォーム」も身につきますので、タイピングをすること自体での方への負荷も軽減されます。
仕事が速くなる上に、体まで楽になるのがタッチタイピングなのです。
タッチタイピングの習得方法

さて、ここまででタッチタイピングを覚えることのメリットはお伝えできましたでしょうか。
ここからは実際にタッチタイピングを習得する方法をご案内していきます。3段階になります。
- ホームポジションを覚える
- タイピング練習ソフトで目標設定
- ホームポジションを維持して、うち続ける。
ホームポジションを覚える
これはご存知の方も多いとは思いますが、タッチタイピングの基本はホームポジションから始まります。「F」と「J」のキーに小さな凸があると思いますが、これは両手の人差し指を置く場所の目印です。
常にFとJに人差し指を置き、そこからすべてのキーを決められた指でタイピングしてきます。
最初は窮屈かもしれませんが、このホームポジションと正しい指使いが大事ですので、きっちり守るようにしてください。
現在は無料で使える練習ソフトがありますので、こういったソフトを利用して練習しましょう。
タイピング練習ソフトで目標設定
ホームポジションを覚えたら、実際にその指使いでタイピングをしていきます。
ですが、いきなり仕事でのタイピングを置き換えるとストレスになってしまうので、ゲームで一気にスピードを上げるのがおすすめです。
どれでも良いのですが、ゲーム性がある方が飽きずにできるので、筆者は「寿司打」(http://typingx0.net/sushida/)をおすすめしています。
某インフルエンサーによると、このゲームの10,000円コースで10,000点以上出せればとりあえずの合格ラインだそうです。

久しぶりにやってみましたが、18,200点でした。このくらいになると考えながら打っていても、思考の邪魔をされている感覚はだいぶ無くなります。
ホームポジションを維持して打ち続ける
ホームポジションで打つことに慣れてきたら、とにかくそのフォームを維持して常にキーボードを打つことを心がけましょう。
流石に一朝一夕で効果が出るものではありませんが、2週間もすれば効果が実感できることと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。タッチタイピングの習得することは圧倒的にメリットが大きいことが伝わっていましたら幸いです。
最後に告白することがあります。
先程のゲームの結果画面を見ていただくとわかるのですが、筆者は速いことは速いけどミスタイプが比較的多いタイプです。
これはホームポジションを知る前に独学でここまで速くなってしまったからで、実は好ましくありません。
これから覚える方はきちんとホームポジションと正しい指使いで、さらに正確で高速なタイピングを身につけることができますので、是非皆様の仕事の効率性を高めるために取り組んでみてください。